「Square(スクエア)」と「Times Pay(タイムズペイ)」は、カード決済を始めとしたキャッシュレス決済の受付を可能にする事業者向けの決済サービスです。
当記事では、数あるモバイル決済サービスの中でも「Times Pay(タイムズペイ)」と「Square(スクエア)」に絞り、両社の違いを以下の9つの項目に分けて徹底解説します。
記事の前半では、時間のない方に向けて「結論としてSquare(スクエア)の方がおすすめである理由」を解説していきます。
「もっと多くのモバイル決済サービスの比較を一気見したい!」という方は、以下の比較記事をご覧ください。
【一目でわかる!】Square(スクエア)とTimes Pay(タイムズペイ)の基本情報
Square
スクエア
|基本情報 早見表
- Tap to Pay
- 無料
- iPhone
- Androidスマホ
- 必要な場合は別途購入
- タッチ決済
- -
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- モバイル決済端末
- 4,980円
- iPhone
- iPad
- Androidスマホ
- Androidタブレット
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- ポータブル型オールインワン決済端末
- 39,980円
- 不要
- 端末に内蔵
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- iPadスタンド型決済端末
- 29,980円
- iPad
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- 据置型オールインワン決済端末
- 84,980円
- 不要
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 注文日から2年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
Times Pay
タイムズペイ
|基本情報 早見表
- モバイル決済端末
- 38,000円
- 不要
- 導入時に提供
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 決済機器発送日から1年間(※タブレットは保証外)
- なし
SquareとTimes Payのキャンペーン情報
現在、『Square』と『Times Pay』はどちらも実施中のキャンペーンはありません。
決済代行サービス各社が実施中の「決済端末の導入キャンペーン情報」は以下の記事からまとめてご覧いただけます。
お得にスマホ決済を始めたい方は、ぜひチェックしてみてください。
現在、キャッシュレス決済サービス・決済代行サービス各社では、お得なキャンペーンを実施しているものも少なくありません。 「...
【結論】おすすめの決済サービスは『Square(スクエア)』
ここでは時間のない方向けに結論とその理由を解説します。
『Times Pay(タイムズペイ)』と『Square(スクエア)』、2つの決済サービスを比較した場合、おすすめは『Square(スクエア)』です。
- 【初期費用0円~】スマホそのものを決済端末として利用できる
- 【最短即日導入】審査結果が最短15分でわかる
- 【入金サイクルが早い】最短翌営業日に入金
- 【契約の縛りがない】端末購入時でも30日以内なら返品OK
- 【無料のPOSレジ機能】場所を取らず省スペース!持ち運びも楽々
つまり、『Square(スクエア)』の方がコスト面が安く、導入も簡単、資金繰りへの影響が少ないと言えます。また、契約の柔軟性や機能性においても優れています。
それぞれの理由について一つずつ詳しく解説していきます。
【初期費用0円~】スマホそのものを決済端末として利用できる
『Square(スクエア)』は、スマホそのものを決済端末として使用する「スマホでタッチ決済」というサービスを提供しています。専用の端末が不要で、初期費用がかかりません。
また、4種類の決済端末を販売しており、カードリーダータイプの決済端末「Square Reader」は4980円と安価です。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』では、「専用タブレット、カードリーダー、プリンター」の3点セットが導入時に提供されますが、38,000円の初期費用が掛かります。
『Square(スクエア)』と比べると、『Times Pay(タイムズペイ)』は多くの機器が必要で場所を取り、初期費用も高いことがわかります。
【最短即日導入】審査結果が最短15分でわかる
『Square(スクエア)』の審査は、利用状況を重視する途上審査重視型です。そのため、申込みさえすれば、基本的には審査に通過し、カード決済の受付が可能です。
そのため、開業したての個人事業主など、加盟店審査に通りにくいとされる事業者でも利用することができます。
さらに、審査のスピードが非常に速く、最短15分~3営業日で結果が出ます。前述の「スマホでタッチ決済」を使用する場合、専用の端末が不要なので、審査直後、つまり最短即日からカード決済の受付ができます。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』では、申込から導入まで約1ヶ月以上かかります。さらに、審査に時間がかかっても審査落ちする可能性があります。この点を踏まえると、導入のスムーズさからも『Square(スクエア)』がおすすめです。
【入金サイクルが早い】最短翌営業日に入金
『Square(スクエア)』のキャッシュレス決済売上は、最短で翌営業日に指定口座に入金されます。入金サイクルは金融機関によって異なります。
- 三井住友銀行・みずほ銀行口座…翌営業日入金
- その他の銀行口座…週1回(毎週水~翌週木曜日の売上が翌週金曜日に入金)
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』は金融機関を問わず、月2回しか入金されません。
キャッシュレス決済は、現金払いのようにすぐに手元には入らないため、資金繰りに影響が出ることがあります。少しでも入金サイクルの早いサービスを選ぶことで、より安定した資金管理を行うことができます。
【契約の縛りがない】端末購入時でも30日以内なら返品OK
『Square(スクエア)』には、契約期間や最低決済額などの縛りは一切ありません。また、Square製品は注文から30日以内なら使用済みでも無料で返品ができます。
つまり、「キャッシュレス決済を試験的に導入してみて、合わなければ辞める」という選択がとれます。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』も契約に関する縛りは存在しないものの、初期費用として38,000円が必要です。この費用は、解約しても返金されないため、お試しで導入は難しいでしょう。また、初期費用がかかることが、解約の決断をためらう要因となるでしょう。
とくに、キャッシュレス決済を初めて導入する方には、柔軟性の高い『Square(スクエア)』がおすすめです。
【無料のPOSレジ機能】場所を取らず省スペース!持ち運びも楽々
『Square(スクエア)』の決済処理は「SquarePOSレジアプリ」を通じて行います。このアプリは、キャッシュレス決済の受付だけでなく、名前の通りPOSレジ機能も備えており、無料で利用できます。
「スマホでタッチ決済」を使えば、スマホ1台がPOSレジと決済端末の両方として機能します。
さらに、『Square(スクエア)』は他社のPOSレジアプリとの連動も可能です。
- Airレジ
- スマレジ
- ユビレジ
- Bionly
- poscube
- ORANGE POS
既存のレジ環境では、手の平サイズの決済端末「Square Reader」を追加するだけです。『Square(スクエア)』の決済環境はレジ周りの場所を取らず、屋外での利用にも持ち運びが簡単です。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』が提供する専用タブレットは、アプリのインストールやWEBサイトの閲覧ができません。そのため、タブレット型POSレジ店舗では、POSレジ用と決済専用の2つのタブレットを管理する必要があります。
加えて、POSレジとの連動にも対応していない点から省スペースで効率的な会計処理を行いたいお店には『Square(スクエア)』がおすすめです。
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Times Pay(タイムズペイ)はどんな人におすすめ?
- 周辺機器を用意する手間をかけたくない方
- nanaco/WAONといった流通系電子マネーに対応したい方
『Times Pay(タイムズペイ)』は、初期費用38,000円が掛かりますが、決済に必要な周辺機器を全て提供してくれます。そのため、加盟店側で必要機器を用意する手間が掛かりません。
また、『Square(スクエア)』では対応していないnanaco/WAONといった流通系電子マネーに対応可能です。
しかし、他のサービスと比較すると、初期費用38,000円に対してのメリットが十分であるとは言えません。
例えば、『stera pack』や『PAYGATE 』のように、初期費用0円でオールインワンタイプのマルチ決済端末を提供するサービスがあります。これらは、nanaco/WAONやQRコード決済にも対応しています。
さらに、『Airペイ(エアペイ)』や『STORES 決済 (旧:Coiney)』では、カードリーダーを無料提供しています。
結論として、多くの決済サービスが無料で端末を提供している中で、38,000円の初期費用をかけてまで『Times Pay(タイムズペイ)』を導入するメリットは少ないでしょう。
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Times Pay(タイムズペイ)とSquare(スクエア)を9項目で比較
ここからは以下の項目ごとに詳しく比較解説していきます。前述した内容に加えて、各社の決済端末や入金サイクルの詳細など、より細かく比較します。
【比較1】料金(初期費用・決済手数料・入金手数料など)で比較
導入から運用までに掛かる費用を比較すると以下の通りです。
初期費用 | スマホでタッチ決済:無料 Square Reader:4,980円 Square Terminal:39,800円 Square Stand:29,800円 | 38,000円 |
決済手数料 | 2.50%~3.25% | 3.24% |
入金手数料 | 無料 | 無料 |
月額費用 | 無料 | 無料 |
その他手数料 | なし | タクシー業は、年間システム使用料18,000円 |
大きな違いは「初期費用」です。
『Times Pay』は導入時に38,000円が必要です。一方、『Square(スクエア)』では、利用する決済端末の種類によっては、初期費用0円で導入できます。
決済手数料や入金手数料などの導入後にかかる料金には大きな違いは見られません。
各社の決済端末については、『【比較④】決済端末で比較 』にて詳しく比較していきます。
【比較結果】料金で選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較2】対応可能な決済ブランドで比較
対応可能な決済ブランドの種類で比較すると以下の通りです。
決済手数料 | 2.50%~3.25% | 3.24% |
カード 決済の種類 | 全6種 | 全6種 |
電子マネー 決済の種類 | 全12種 | 全13種 |
QRコード 決済の種類 | 全24種以上 | 非対応 |
合計 | 全42種以上 | 全19種 |
単純な決済手段の種類では『Times Pay(タイムズペイ)』の方が多いです。しかし、近年利用者が急増している『PayPay』などのQRコード決済には対応していません。
『Square(スクエア)』には、特別多くの決済手段に対応しているわけではありませんが、国内の主要な決済手段は網羅していると言えるでしょう。
決済手数料に関しては、『Times Pay(タイムズペイ)』がわずかに低いですが、差は0.01%程度で、実質的には大きな違いはありません。
次に、各決済方法における「Times Pay(タイムズペイ)」と「Square(スクエア)」の対応決済ブランドと手数料を詳しく見ていきましょう。
クレジットカード決済可能ブランドで比較
決済手数料 | 3.25% | 3.24% |
決済ブランド | Visa Mastercard AMEX JCB Diners Club Discover | Visa Mastercard AMEX JCB Diners Club Discover |
タッチ決済 | 対応 | 対応 |
決済手数料・対応ブランドともに違いはありません。
電子マネー決済可能ブランドで比較
種類 | 3.25% | 3.24% |
決済ブランド | iD QUICPay 交通系IC Apple Pay | iD QUICPay nanaco WAON 交通系IC Apple Pay |
『Square(スクエア)』は、「iD」「QUICPay」といったポストペイ(後払い)式の電子マネーと交通系電子マネーに対応しています。
一方で、『Times Pay(タイムズペイ)』は、nanacoやWAONといった流通系電子マネーにも対応しています。
しかし、電子マネーは、少額決済時に多く利用されます。とくに、nanacoやWAONといった流通系の電子マネーは、プリペイド(事前チャージ式)のため、利用の範囲が限定的となります。
業種や商品・サービスの価格帯によって、電子マネーの利用頻度は大きく異なります。安価な商品や飲食店のランチタイムでの利用に比べて、高額商品やサービスを提供するお店では、電子マネー利用は少ない傾向にあります。
これらの理由からカード決済やQRコード決済に比べると、対応の優先度は低い決済手段と言えます。
QRコード決済可能ブランドで比較
決済手数料 | 3.25% | – |
決済ブランド | 非対応 |
『Square(スクエア)』は主要QRコード決済にしっかりと対応しており、『Times Pay(タイムズペイ)』はQRコード決済に非対応です。
【比較結果】決済ブランドと決済手数料で選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較3】決済端末で比較
『Times Pay(タイムズペイ)』は、専用タブレットとカードリーダーを用いて決済を行います。
一方、『Square(スクエア)』は「4種類の決済端末」とスマホそのものを決済端末として扱う「スマホでタッチ決済」、5つの決済手段を提供しています。
各社の決済端末について、以下の表にまとめました。
決済端末 |
スマホでタッチ決済 |
Squareリーダー |
Squareターミナル |
Squareスタンド |
Squareレジスター |
TimesPayカードリーダーセット |
---|---|---|---|---|---|---|
本体価格 | 無料※スマホは加盟店が用意 | 4,980円※スマホまたはタブレットは加盟店側で用意 | 39,980円 | 29,980円 | 84,980円 | 38,000円 |
必要機器 |
|
|
不要 | iPad | 不要 | 不要※導入時に専用タブレット、カードリーダー、プリンターの3点が提供される |
プリンター | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 端末に内蔵 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 導入時に提供 |
持ち運びの可否 | 可 | 可 | 可 | 不可 | 不可 | 可 |
保証期間 | – |
|
|
|
|
決済機器発送日から1年間(※タブレットは保証外) |
ここでは、各社の決済端末について、以下のセクションに分けて詳しく比較していきます。
- デザイン性
- 端末価格と必要機器
- レシートプリンター
- 持ち運びの可否
- 保証期間と交換費用
デザイン性
『Times Pay(タイムズペイ)』は、手の平サイズのコンパクトなカードリーダーですが、専用のタブレットとセットで利用する必要があります。
屋外で利用するならスマホの方が持ち運びに向いていますが、専用タブレット以外との接続はできません。
一方、『Square(スクエア)』の端末は、白を基調としたシンプルな見た目で、デザイン性にも優れています。
また、「Square Reader専用ドック」のようなオプション製品も展開しており、利用環境に合わせてカスタマイズすることができます。
お店のブランドイメージや、洗練された雰囲気を求める方には、『Square(スクエア)』がおすすめです。
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端末価格と必要機器
決済端末 |
スマホでタッチ決済 |
Squareリーダー |
Squareターミナル |
Squareスタンド |
Squareレジスター |
TimesPayカードリーダーセット |
---|---|---|---|---|---|---|
本体価格 | 無料※スマホは加盟店が用意 | 4,980円※スマホまたはタブレットは加盟店側で用意 | 39,980円 | 29,980円 | 84,980円 | 38,000円 |
必要機器 |
|
|
不要 | iPad | 不要 | 不要※導入時に専用タブレット、カードリーダー、プリンターの3点が提供される |
『Times Pay(タイムズペイ)』では、初期費用38,000円で決済に必要な機器が一式提供されます。
加盟店側で機器を用意する手間が省かれますが、提供される端末は決済専用なので、POSレジアプリをインストールしたり、WEBサイトを閲覧することはできません。
一方、『Square(スクエア)』は、決済に必要な全ての機器は、加盟店側で用意する必要があります。
最も安価な決済端末「Square Reader」は、本体価格4980円と安く、手元のスマホを使えば初期費用を抑えられます。また、スマホそのものを決済端末として扱う「スマホでタッチ決済」を提供しており、専用の端末が不要なため、初期費用が掛かりません。
さらに、『Square(スクエア)』なら無料のPOSレジ機能も備わっているため、一つの端末でキャッシュレス決済機能付きのPOSレジとして使えます。
レシートプリンター
決済端末 |
スマホでタッチ決済 |
Squareリーダー |
Squareターミナル |
Squareスタンド |
Squareレジスター |
TimesPayカードリーダーセット |
---|---|---|---|---|---|---|
プリンター | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 端末に内蔵 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 必要な場合は別途購入※無くても利用可 | 導入時に提供 |
どちらのサービスも、デジタルレシートをメールやSMSで発行できるため、レシートプリンターなしでも運用できます。
- Square(スクエア)…メールorSMS
- Times Pay(タイムズペイ)…メールのみ
ただし、デジタルレシートを提供する際、お客様のメールアドレスや電話番号の確認が必要となり、お会計に時間がかかります。また、紙のレシートを希望するお客様への対応も考慮すると、プリンターを持っている方が便利です。
『Times Pay(タイムズペイ)』では、導入時にモバイル型のプリンターが提供されます。
しかし、モバイル型プリンターは約2万円で購入できます。そのため、手元のスマホやタブレットで『Square(スクエア)』の「スマホでタッチ決済」または「Square Reader」を利用し、モバイル型プリンターを別途購入する方が安く済むでしょう。
端末とモバイルプリンターの合計費用 | スマホでタッチ決済..20,000円 Square Reader…24,980円 | 38,000円 |
また、タブレット型のPOSレジをすでに導入している店舗の場合、POSレジで使用しているプリンターを『Square(スクエア)』でも利用できることが多いです。
コンパクトですっきりとしたレジ環境を構築したい方にとっても、『Square(スクエア)』がおすすめです。
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持ち運びの可否
決済端末 |
スマホでタッチ決済 |
Squareリーダー |
Squareターミナル |
Squareスタンド |
Squareレジスター |
TimesPayカードリーダーセット |
---|---|---|---|---|---|---|
持ち運びの可否 | 可 | 可 | 可 | 不可 | 不可 | 可 |
唯一、持ち運びができないのは『Square Stand』です。こちらはレジカウンターに設置して利用する店舗事業者向けの端末です。ただし、客席でのお会計が必要なレストランなど、レジカウンター以外でも決済を行いたい場合は、他の決済端末を選ぶ必要があります。
『Times Pay(タイムズペイ)』の専用タブレットは4G通信付きなので、ネット環境を加盟店側で用意する必要がありません。
一方、『Square(スクエア)』では、スマホ1台でキャッシュレス決済の受付とPOSレジ機能を利用できます。最小限の機器で運用ができるため、持ち運びにも適しています。
キッチンカーやタクシーのような移動型の事業者、また、イベントやコンサートなどの期間限定の活動でも、余分なコストなしに複数のレジカウンターを設置することができます。
このような特徴から、屋外での利用や持ち運びが必要な場合、『Square(スクエア)』が特におすすめです。
保証期間と交換費用
決済端末 |
スマホでタッチ決済 |
Squareリーダー |
Squareターミナル |
Squareスタンド |
Squareレジスター |
TimesPayカードリーダーセット |
---|---|---|---|---|---|---|
保証期間 | – |
|
|
|
|
決済機器発送日から1年間(※タブレットは保証外) |
保証期間外の交換費用 | – | 4,980円 | 39,980円 | 29,980円 | 84,980円 |
|
両サービスともに水没など利用者の不注意や意図的な破損の場合は対象外です。
『Times Pay(タイムズペイ)』は、初期費用38,000円の負担があるものの保証期間は1年間と『Square(スクエア)』と横並びです。また、全て専用機器なので、周辺機器の中の一つが故障すると、決済ができなくなります。
一方、『Square(スクエア)』は、決済端末が故障してしまった場合、オンラインストアから再度注文すれば2~3営業日ほどで新しい端末が届きます。さらに、Square製品はAmazonでも取り扱っているため、最短翌日に新しい製品を受け取ることができます。
また、Square製品は、注文から30日以内なら使用済みでも無料で返品できます。
【比較結果】決済端末で選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較4】入金サイクルで比較
入金サイクル(=決済から入金までのタイミング)を比較すると以下の通りです。
みずほ銀行 | 三井住友銀行その他の口座 | 金融機関を問わず | |
---|---|---|---|
入金サイクル | 三井住友銀行、みずほ銀行の口座 翌営業日 | その他の口座 週1回 | 金融機関を問わず 月2回 |
決済から振込までの日数 | 三井住友銀行、みずほ銀行の口座 1~3日 | その他の口座 2~9日 | 金融機関を問わず 15~31日 |
入金手数料 | 三井住友銀行、みずほ銀行の口座 無料 | その他の口座 無料 | 金融機関を問わず 無料 |
『Times Pay(タイムズペイ)』の入金サイクルは、毎月15日と月末日の月2回のみの入金です。
- 15日入金分…前月16~末日に決済した売上
- 月末入金分…当月1~15日に決済した売上
つまり、現金として手元に入るまで、決済日から15~31日掛かります。
一方、『Square(スクエア)』は、入金先口座を三井住友銀行またはみずほ銀行に指定した場合、決済した翌営業日に入金されます。その他の金融機関でも週1回入金と、『Times Pay(タイムズペイ)』に比べて頻度も多く、決済日から入金までの期間も短いです。
入金サイクルは、資金繰りやキャッシュフローに影響します。
現金払いと異なり、すぐに手元にお金が入らない点はキャッシュレス決済を導入する上でのデメリットとなるため、少しでも入金サイクルが早い『Square(スクエア)』がおすすめです。
【比較結果】入金サイクルで選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較5】お支払い方法(分割・ボーナス払い)で比較
カード決済のお支払い方法(分割・ボーナス払い)への対応で比較すると以下の通り。
こうした「お支払い方法」は、決済額が大きくなるほど需要が高まる機能です。そのため、高単価商品を扱うお店は対応しておくことをおすすめします。
『Square(スクエア)』は一括払いのみの対応です。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』では、複数の支払い方法に対応できますが、業種やサービスによっては「一括払い」のみに限定される場合があります。
サービス業や教育、リフォームなど「返品」することが困難であるものを取り扱っている場合、支払方法が「一括払い」のみに限定されやすい傾向があります。
- 美容サロンやネイルサロン、マッサージなど、サービス業全般
- 塾・予備校、教育や習い事に関連する業種
- リフォーム、住まい、修理など生活関連サービス
さらに、『Times Pay(タイムズペイ)』は、ボーナス一括払いに対応していません。ボーナス一括払いは、収支に余裕のある月まで支払いを延長し、金利手数料が不要なため、高単価商品を購入する顧客にとって、メリットのある支払方法です。
この点を加味すると『お支払い方法』への対応を重視する方には、『Square(スクエア)』『Times Pay(タイムズペイ)』のどちらもおすすめできません。
全ての「お支払い方法」に対応可能な決済サービスは三井住友グループの『stera pack』が挙げられます。
【比較結果】お支払い方法(分割・ボーナス払い)ではどちらも非推奨
【比較6】審査・導入スピードで比較
申込から導入までの期間 | 申込み当日~3営業日 | 申込みから約1か月~ |
審査から導入までスピードは、『Square(スクエア)』が圧倒的に早いです。
多くの決済サービスが導入前の審査を重視する中、『Square(スクエア)』は導入後の利用状況を重視します。そのため、申込み後、すぐに審査が完了することが多いです。
実際、私が申し込んだ時は、審査は15分程度で完了し、直後からカード決済の受付ができました。
さらに、『Square(スクエア)』は、専用の端末不要で決済できる「スマホでタッチ決済」を提供しているため、端末の到着を待つ必要がありません。もし端末を注文したい場合、Amazonでの取り扱いもあるため、最短で翌日には手元に届きます。
一方、『Times Pay(タイムズペイ)』は申込から審査まで約1ヶ月以上かかります。そして、審査を待っていても、必ずしも通過するわけではありません。
以上の点を考慮すると、審査や導入のスピードを重視するのであれば、『Square(スクエア)』がおすすめです。
【比較結果】審査・導入スピードで選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較7】決済機能で比較
「Times Pay(タイムズペイ)」は店頭での対面決済のみに対応しています。
一方、「Square(スクエア)」は対面決済だけでなく、「カード決済可能な請求書発行」や「ネットショップ作成」「メールリンク決済」など、さまざまな決済機能を持っています。
とくに「継続課金機能(サブスク決済)」は、一度決済したカード情報を保存し、自動引き落としを行うことができます。スポーツジムや習い事などの月謝や、コワーキングスペースの月額利用料などの定期的な料金徴収に便利です。
対面以外の決済機能も活用したい方は『Square(スクエア)』がおすすめです。
【比較結果】決済機能で選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較8】POSレジとの連携で比較
決済サービス |
Square |
Times PAY |
---|---|---|
POSレジ機能 |
| なし |
連携できるPOSレジ |
| なし |
『Times Pay(タイムズペイ)』は、POSレジなど外部サービスとの連携には対応していません。
一方、『Square(スクエア)』は、無料のPOSレジ機能を提供しつつ、他社のPOSレジとの連携可能です。既にPOSレジを導入している店舗は、わざわざSquarePOSレジに移行することなく、キャッシュレス決済機能だけ利用し、連動させることができます。
この連携により、POSレジ上の会計情報が決済端末に自動的に伝達されるため、手動での会計二度打ちの手間や、それに伴う会計ミスを防ぐことができます。
会計ミスの防止や業務効率化を考慮するなら、『Square(スクエア)』を選ぶべきでしょう。
【比較結果】POSレジとの連携で選ぶなら『Square(スクエア)』
【比較9】アフターサポートで比較
それぞれのサポート窓口の対応方法と対応時間は以下の通り。
サポート窓口 | 電話 メール | 電話 メール |
受付時間 | 10:00~18:00(年末年始・臨時休業日除く) | 年中無休9:00~23:00 |
サポート窓口の受付時間は『Times Pay(タイムズペイ)』の方が長く、年中無休で稼働しています。しかし、端末の故障が原因で決済エラーが発生した場合、サポート窓口に問い合わせても、すぐに解決は難しいことが多いです。
『Times Pay(タイムズペイ)』は専用端末に依存しており、端末故障時にキャッシュレス決済が一時的に停止するリスクがあります。さらに、契約から1年以上経過すると修理費用が加盟店の負担となります。
一方、『Square(スクエア)』はアプリ上からカード情報を手入力して決済可能な機能を提供しています。
サポート窓口の受付時間の長さは安心感をもたらしますが、サービス選択の際の優先項目としてはそれほど高くないと言えます。
決済サービス |
Square |
Times Pay |
---|---|---|
保証期間 | 注文日から1年間※Square Registerのみ注文日から2年間 | 発送日から1年間※保証回数は1回まで |
保証期間外の交換費用 |
|
|
アフターサポートを特に重視する場合、契約期間中は何度でも修理・交換が無料の『stera pack』のような他社サービスの選択も検討の余地があります。
【比較結果】サポート対応で選ぶならどちらも非推奨
結局、導入費用や手数料など料金はどっちがお得?
記事の前半でも解説した通り、料金で選ぶなら『Square(スクエア)』がおすすめです。
決済手数料や入金手数料など、導入後のコストは横並びなので、違いが出るのは初期費用です。つまり、決済端末代と周辺機器をどのくらい新規購入する必要があるかによります。
ここでは、以下の3つの条件に分けて、実際にサービスを利用する上で掛かる費用を見てましょう。
- 決済端末のみ新規購入する場合
- 決済端末とプリンターを新規購入する場合
- 全ての周辺機器を新規購入する場合
決済端末のみ購入する場合
『Square(スクエア)』では、既存の周辺機器を利用できるため、初期費用を大幅に抑えられます。
スマホでタッチ決済 | Square Reader | Square Terminal | Square Stand | Square Register | TimesPayカードリーダーセット | |
---|---|---|---|---|---|---|
端末イメージ | ||||||
初期費用 | スマホでタッチ決済 無料 | Square Reader 4,980円 | Square Terminal 39,980円 | Square Stand 29,980円 | Square Register 84,980円 | TimesPayカードリーダーセット 38,000円 |
専用機器が必要ない「スマホでタッチ決済」なら初期費用は無料です。しかし、「スマホでタッチ決済」はタッチ決済しか対応できません。
決済端末を使えばICカード(差し込みで読み取る)や電子マネー決済にも対応できます。Square(スクエア)の決済端末は「SquareReader」がもっとも安く初期費用4,980円です。
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決済端末とプリンターを別途購入する場合
続いて、決済端末に加えて、レシートプリンターも新規購入する場合で比較してみます。
ここでのプリンター代は、『Times Pay(タイムズペイ)』で提供されるモバイル型プリンターを想定します。
スマホでタッチ決済 | Square Reader | Square Terminal | Square Stand | Square Register | TimesPayカードリーダーセット | |
---|---|---|---|---|---|---|
端末イメージ | ||||||
決済端末 | スマホでタッチ決済 無料 | Square Reader 4,980円 | Square Terminal 39,980円 | Square Stand 29,980円 | Square Register 84,980円 | TimesPayカードリーダーセット 38,000円 |
プリンター | スマホでタッチ決済 20,000円 | Square Reader 20,000円 | Square Terminal 端末に内臓 | Square Stand 20,000円 | Square Register 20,000円 | TimesPayカードリーダーセット 導入時に提供 |
初期費用(合計) | スマホでタッチ決済 20,000円 | Square Reader 24,980円 | Square Terminal 39,800円 | Square Stand 49,800円 | Square Register 104,980円 | TimesPayカードリーダーセット 38,000円 |
プリンターを新規購入する場合でも、「スマホでタッチ決済」「SquareReader」が初期費用を抑えることができます。
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全ての周辺機器を新規購入する場合
最後に、スマホやタブレットを含む全ての周辺機器を新規購入する場合で比較してみます。
スマホでタッチ決済 | Square Reader | Square Terminal | Square Stand | Square Register | TimesPayカードリーダーセット | |
---|---|---|---|---|---|---|
端末イメージ | ||||||
決済端末 | スマホでタッチ決済 無料 | Square Reader 4,980円 | Square Terminal 39,980円 | Square Stand 29,980円 | Square Register 84,980円 | TimesPayカードリーダーセット 38,000円 |
スマホ or タブレット | スマホでタッチ決済 10,000円~ | Square Reader 10,000円~ | Square Terminal 不要 | Square Stand 49,800円(iPad) | Square Terminal 不要 | TimesPayカードリーダーセット 導入時に提供 |
プリンター | スマホでタッチ決済 20,000円 | Square Reader 20,000円 | Square Terminal 端末に内臓 | Square Stand 20,000円 | Square Register 20,000円 | TimesPayカードリーダーセット 導入時に提供 |
初期費用(合計) | スマホでタッチ決済 30,000円~ | Square Reader 34,980円~ | Square Terminal 39,800円 | Square Stand 99,600円 | Square Register 104,980円 | TimesPayカードリーダーセット 38,000円 |
Android端末はピンキリですが、格安モデルや型落ち品であれば、10,000円前後で購入できます。この場合も端末代が安い「スマホでタッチ決済」「SquareReader」が初期費用を抑えることができます。
しかし、『Square(スクエア)』以外のアプリを使用する予定の場合は注意が必要です。一部のアプリはiOS専用で、Androidには対応していないことも少なくありません。POSレジや予約管理アプリなどを利用するなら、価格は少々高くなりますが、iPadの購入を検討することをおすすめします。
【申込無料】審査結果がすぐわかる!
まとめ
以上、『Times Pay(タイムズペイ)』と『Square(スクエア)』、2社の決済サービスを比較しました。
この2つのサービスなら『Square(スクエア)』が圧倒的におすすめです。初期費用を大幅に抑えることができ、機能性や契約の柔軟性、入金サイクルも早いです。
また、審査スピードが非常に早く、開業したての個人事業主など審査に不安な方でも安心して導入できるでしょう。
決済サービス |
Square |
Times PAY |
---|---|---|
提供元 | Square株式会社 | パーク24株式会社 |
初期費用 | 無料※決済端末が必要な場合は4,980円~ | 38,000円(税込) |
月額利用料 | 無料 | 無料※タクシー業は、年間システム使用料18,000円 |
決済手数料 | 2.50%~3.25% | 3.24% |
決済手段 | 全42種以上 | 全19種 |
カード決済の対応ブランド | カード決済全6種
VISA
Mastercard
決済手数料
2.50%(非課税)
JCB
American Express
Diners Club
DISCOVER
決済手数料
3.25%(非課税)
| カード決済全6種
VISA
Mastercard
JCB
American Express
Diners Club
DISCOVER
決済手数料
3.24%(非課税)
|
電子マネーの対応ブランド | 電子マネー決済全12種
iD
QUICPay
交通系IC (9種)
決済手数料
3.25%(非課税)
| 電子マネー決済全13種
iD
QUICPay
決済手数料
3.24%(非課税)
nanaco
WAON
交通系IC (9種)
決済手数料
3.24%(税別)
|
QRコード決済の対応ブランド | QRコード決済全24種以上
決済手数料
3.25%(非課税)
| – |
入金手数料 | 無料 | 無料 |
入金サイクル |
| 月2回 |
申込みから利用開始までの目安 | 申込み当日~3営業日 | 申込みから約1か月~ |
クレジットカードの支払い方法 |
|
|
POSレジ機能 |
| なし |
その他機能 |
| なし |
サポート対応 |
| 電話 |
サポート受付時間 | 10:00~18:00(年末年始・臨時休業日除く) | 年中無休10:00~20:00 |
お申し込みはこちら | お申し込みはこちら |
『Times Pay(タイムズペイ)』と『Square(スクエア)』導入を迷っている事業者の方が、この記事を読んで自分に合ったサービスを選ぶことが出来れば幸いです。
おすすめの決済サービス
Times Pay(タイムズペイ)とSquare(スクエア)の基本情報
Times Pay
タイムズペイ
|基本情報 早見表
- モバイル決済端末
- 38,000円
- 不要
- 導入時に提供
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 決済機器発送日から1年間(※タブレットは保証外)
- なし
Square
スクエア
|基本情報 早見表
- Tap to Pay
- 無料
- iPhone
- Androidスマホ
- 必要な場合は別途購入
- タッチ決済
- -
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- モバイル決済端末
- 4,980円
- iPhone
- iPad
- Androidスマホ
- Androidタブレット
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- ポータブル型オールインワン決済端末
- 39,980円
- 不要
- 端末に内蔵
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- iPadスタンド型決済端末
- 29,980円
- iPad
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- タッチ決済
- 注文日から1年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
- 外部のPOSレジと連携可
- 据置型オールインワン決済端末
- 84,980円
- 不要
- 必要な場合は別途購入
- ICカード
- 磁気カード
- タッチ決済
- 注文日から2年間
- 注文から30日以内なら使用後で無料返品可
- POSレジ内蔵
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