2025年1月16日から、決済サービス『Square(スクエア)』でJCB、American Express、Diners Club、Discoverの決済手数料(=加盟店手数料)が2.50%に引き下げられることが発表されました。
本記事では、今回の『Square(スクエア)』の決済手数料(=加盟店手数料)引き下げを詳しく解説します。
引き下げ対象となる決済ブランドや、手数料の変化、他社サービスとの決済手数料(=加盟店手数料)の比較も行い、どのような影響が加盟店に及ぶのかを徹底的に解説していきます。
今回、Square(スクエア)で決済手数料(加盟店手数料)引き下げ対象のカードブランド
2025年1月16日より『Square(スクエア)』では、JCB、Diners Club、Discover、American Expressの対面取引における決済手数料が3.25%から2.50%に引き下げられます。
引き下げ対象ブランド | ![]() JCB ![]() AMEX ![]() DinersClub ![]() Discover |
---|---|
決済手数料 | |
取引方法 | 対面決済のみ |
今回の手数料引き下げは、2024年11月1日から実施されているVisaとMastercardの手数料引き下げに続くもので、対象となる加盟店は全カードブランドの対面取引における決済手数料が2.50%に統一されます。
Squareの決済手数料(加盟店手数料)の変化
今回の手数料引き下げにより、『Square(スクエア)』の決済手数料 (加盟店手数料) がどのように変化したのか見てみましょう。
『Square(スクエア)』は「対面決済」と「オンライン決済」、それぞれに対応した決済機能を提供しています。各機能で利用可能な決済手段や手数料が異なります。
以下では、対面決済とオンライン決済に分けて解説します。
【対面決済】における決済手数料(加盟店手数料)の変化
今回の決済手数料(=加盟店手数料)引き下げによって、カード決済は一律2.50%、電子マネーとQRコード決済は3.25%になります。
Square対応ブランドと手数料 (2025年1月15日まで) | |
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決済手数料 2.50% | ![]() Visa ![]() Mastercard |
決済手数料 3.25% | ![]() JCB ![]() AMEX ![]() Discover ![]() DinersClub ![]() QUICPay ![]() iD ![]() 交通系IC詳細 ![]() PayPay ![]() d払い ![]() auPAY ![]() メルペイ ![]() 楽天ペイ ![]() Alipay ![]() WeChat Pay |
Square対応ブランドと手数料 (2025年1月16日以降) | |
---|---|
決済手数料 2.50% | ![]() Visa ![]() Mastercard ![]() JCB ![]() AMEX ![]() Discover ![]() DinersClub |
決済手数料 3.25% | ![]() QUICPay ![]() iD ![]() 交通系IC詳細 ![]() PayPay ![]() d払い ![]() auPAY ![]() メルペイ ![]() 楽天ペイ ![]() Alipay ![]() WeChat Pay |
【オンライン決済】における決済手数料(加盟店手数料)の変化
今回の手数料引き下げは対面決済のみが対象です。
Square請求書やサブスク決済、リンク決済等、オンライン決済時の手数料は変更ありません。
Square対応ブランドと手数料 (2024年10月31日まで) | |
---|---|
決済手数料 3.60% | ![]() Visa ![]() Mastercard ![]() JCB ![]() AMEX ![]() Discover ![]() DinersClub |
Square対応ブランドと手数料 (2024年11月1日以降) | |
---|---|
決済手数料 3.60% | ![]() Visa ![]() Mastercard ![]() JCB ![]() AMEX ![]() Discover ![]() DinersClub |
店舗事業者の多くは決済端末を用いた対面決済をメインに使用すると思われます。一見、オンライン決済は関係ないと考える方もいるでしょうが、実は店舗事業者にも便利なオンライン決済機能が充実しています。
これらの機能を活用することで、ビジネスの幅を広げたり、より効率的な運営ができるでしょう。
ただし、これらの機能はオンライン決済に分類されるため、今回の手数料引き下げの対象外となります。利用を検討する際は、対面決済と比べて手数料負担が大きいことに注意しましょう。
決済手数料引き下げの対象者と条件
今回の『Square(スクエア)』における決済手数料引き下げは、中小事業者を対象としています。具体的には以下の条件を満たす必要があります。
決済手数料2.50%の対象者と条件
- 日本政府による中小企業の定義に当てはまること
- 年間キャッシュレス決済の総額が3,000万円以下であること
- 上場企業や企業グループに属していないこと
中小企業庁が定める「中小企業」は業種別に定められており、具体的な定義は以下の通りです。
業種 | 資本金等※1 | 常時使用する従業員の数 |
---|---|---|
製造業、建設業、 運輸業、その他の業種※2 | 3億円以下 | 300人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
※2 その他の業種は、卸売業、サービス業、小売業を除く
出典:中小企業庁「中小企業の定義に関するよくある質問」
これらの条件を満たさない場合は、手数料の引き下げの対象外です。
年間のキャッシュレス決済の総額が3000万円を超える事業者は、決済手数料の個別交渉が可能です。業種や取扱い商品、決済額など様々な要因が加味され、場合によっては2.50%より低料率で利用できるケースもあります。
これから『Square(スクエア)』への乗り換えを検討中の方は以下の専用フォームから申し込むことで手数料の個別相談が可能ですので、ぜひ活用してみてください。
決済手数料引き下げに伴う加盟店側の手続きや申込手順【画像付き解説】
決済手数料2.50%の適用には管理画面で新料金プランを選択する必要があります。
このプランは『Square(スクエア)』のシステム上の処理により、Visa/Mastercardの決済手数料を2.50%に引き下げるもので、追加費用はかかりません。
管理画面にログインすると、手数料引き下げの案内が表示されるので、以下の手順に沿って手続きを行います。
- 右上の「割引手数料の対象か確認」をクリック
- 対象の場合、「事業をプログラムに登録」を選択
- 「OK」をクリック


手続きは画面の指示に従うだけなので、非常に簡単です。
現時点では、Visa・Mastercardのみ引き下げ対象ですが、すでにVisa・Mastercardの新料金プランに移行済みの加盟店は、追加の手続きは不要です。
2025年1月16日より、自動的にJCB、American Express、Diners Club、Discoverの新料率が適用されます。
今回の決済手数料(=加盟店手数料)引き下げで手数料負担はどのくらい少なくなる?
今回の引き下げで決済手数料(加盟店手数料)は3.25%から2.50%に、つまり0.75%も安くなります。
とくにJCBは国内のクレジットカードシェアがVisaに次ぐカードブランドであることから、売上規模が大きいお店では結構な経費削減に繋がるでしょう。
イプソス:キャッシュレス決済大規模調査の結果を発表
以下の表は、決済額に応じて発生する決済手数料を3.25%と2.50%、二つの料率で比較したものです。
決済額 | 決済手数料 3.25% | 決済手数料 2.50% | 削減額 |
---|---|---|---|
100万円 | 32,500円 | 25,000円 | 7,500円 |
250万円 | 81,250円 | 62,500円 | 18,750円 |
500万円 | 162,500円 | 125,000円 | 37,500円 |
1,000万円 | 325,000円 | 250,000円 | 75,000円 |
3,000万円 | 975,000円 | 750,000円 | 225,000円 |
5,000万円 | 1,625,000円 | 1,250,000円 | 375,000円 |
1億円 | 3,250,000円 | 2,500,000円 | 750,000円 |
年間を通してJCB単体の決済額が1千万円を超えるお店は決して珍しくありません。
例えば、月間売上100万円の店舗では、JCBでの決済時の手数料が月額7,500円削減されることになります。これは年間で90,000円の経費削減効果があることを意味します。
もし、「現在利用している決済サービスのJCB手数料が高い」という場合には、『Square(スクエア)』への乗り換えを検討してみると良いでしょう。
Square(スクエア)の決済手数料引き下げの歴史
『Square(スクエア)』の決済手数料は、2023年から段階的に引き下げが行われています。これまでの『Square(スクエア)』における決済手数料引き下げの歴史を以下にまとめました。
2023年4月以前
当初、『Square(スクエア)』の決済手数料は決済方法によって異なる料率が設定されていました。
対面決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
3.95% | JCB |
3.75% | QUICPay、iD |
3.25% | Visa、Mastercard、AMEX、Discover、DinersClub、交通系IC、QR決済 |
オンライン決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
3.95% | JCB |
3.60% | Visa、Mastercard、AMEX、Discover、DinersClub |
2023年4月28日の改定
対面決済とオンライン決済の両方で料率が改定されました。
対面決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
3.25% | 全決済ブランド (JCB、Visa、Mastercard、AMEX、Discover、DinersClub、QUICPay、iD、交通系IC、QR決済) |
オンライン決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
3.60% | 全カードブランド (JCB、Visa、Mastercard、AMEX、Discover、DinersClub) |
2024年11月1日の改定
対面決済のVisaとMastercardの料率を2.50%まで引き下げました。
対面決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
2.50% | Visa、Mastercard |
3.25% | JCB、AMEX、Discover、DinersClub、QUICPay、iD、交通系IC、QR決済 |
オンライン決済
変更なし(3.60%)
2025年1月16日からの改定
対面決済の主要カードブランドすべてが2.50%に統一されます。
対面決済
決済手数料 | 対象の決済ブランド |
---|---|
2.50% | Visa、Mastercard、JCB、AMEX、Discover、DinersClub |
3.25% | QUICPay、iD、交通系IC、QR決済 |
オンライン決済
変更なし(3.60%)
なお、2024年11月1日以降の手数料引き下げは、年間のキャッシュレス決済の総額が3,000万円以下の中小事業者が対象です。
年間のキャッシュレス決済の総額が3000万円を超える事業者は、決済手数料3.25%が上限となりますが、個別交渉が可能です。業種や取扱い商品、決済額など様々な要因が加味され、場合によっては、2.50%より低料率で利用できるケースもあります。
取引額の大きい事業者は専用フォームから問い合わせてみてください。
【他社比較】Square(スクエア)のJCB手数料は高い?低い?
今回の決済手数料引き下げによって、『Square(スクエア)』の決済手数料は業界最安水準となりました。
以下の表は、『Square(スクエア)』と他社サービスのカード決済手数料を比較したものです。
決済サービス |
Square |
Airペイ |
stera pack |
PAYGATE |
|
EPARKペイメントサービス |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() |
![]() |
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![]() |
![]() |
|
提供元 | Square株式会社 | 株式会社リクルート | SMBC GMO PAYMENT株式会社 | 株式会社スマレジ | PayPay株式会社 | 株式会社EPARK |
決済手段 | 全42種以上 | 全69種以上 | 全30種以上 | 全29種 | 全47種以上 | 全22種 |
初期費用 | 無料※決済端末が必要な場合は4,980円~ | 無料※今ならiPadとカードリーダーが無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額利用料 |
|
|
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| 無料 |
決済手数料 |
|
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| 2.90%~3.24% |
入金手数料 | 無料 | 無料 | 三井住友銀行は無料※他行は1回辺り220円 | 無料 | 無料 | 550円/回 |
カード決済の対応ブランド | カード決済全6種
![]() VISA
![]() Mastercard
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
中小企業プラン 2.50%(非課税)
大型店プラン ~3.25%(非課税)
| カード決済全7種
![]() VISA
![]() Mastercard
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
ディスカウントプログラム 2.48%(非課税)
標準プラン 3.24%(非課税)
![]() 銀聯(UnionPay)
プラン共通
3.24%(非課税)
| カード決済全7種
![]() VISA
![]() Mastercard
スモールビジネスプラン 1.98%(税別)
スタンダードプラン 2.70%(税別)
お試しプラン 3.24%(税別)
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
スモールビジネスプラン 2.48%(税別)
スタンダードプラン お試しプラン 3.24%(税別)
![]() 銀聯(UnionPay)
プラン共通
3.24%(税別)
| カード決済全7種
![]() VISA
![]() Mastercard
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
![]() 銀聯(UnionPay)
中小事業者向けプラン 1.98%~※消費税区分は非公開
標準プラン 2.90%~※消費税区分は非公開
| カード決済全7種
![]() VISA
![]() Mastercard
中小事業者応援プログラム 2.48%(非課税)
標準プラン 2.80%(非課税)
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
中小事業者応援プログラム 2.48%(税別)
標準プラン 3.24%(税別)
![]() 銀聯(UnionPay)
標準プラン 3.24%(非課税)
| カード決済全7種
![]() VISA
![]() Mastercard
決済手数料
2.90%(非課税)
![]() JCB
![]() American Express
![]() Diners Club
![]() DISCOVER
![]() 銀聯(UnionPay)
決済手数料
3.24%(非課税)
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『Square(スクエア)』と他社サービスのカード決済手数料を比較すると、中小事業者向けプランではJCBやAMEXの手数料が2.48%と横並びです。『stera pack((ステラパック)』はVisaMastercardが1.98%と『Square(スクエア)』より安価ですが、月額費用3300円がかかります。
また、他社サービスもSquare同様に年間のキャッシュレス決済額の上限を設けています。他社は上限を超えると2.70~3.24%まで手数料が引き上げられます。一方、『Square(スクエア)』も3.25%まで引き上げられますが、手数料の個別交渉が可能なため、場合によっては2.50%より安価な料率で利用できます。
既に決済額が大きい場合や、将来の成長を見据える場合は『Square(スクエア)』が最も安価な手数料で利用できるサービスと言えます。
まとめ
この記事のまとめ
- 『Square(スクエア)』で決済手数料3.25→2.50%に引き下げ
- JCB、American Express、Diners Club、Discoverの決済手数料が引き下げ対象
- 今回の引き下げでカード決済は一律2.50%、電子マネーとQRコード決済は3.25%
2024年1月16日より、『Square(スクエア)』で実施される決済手数料(=加盟店手数料)の引き下げについて解説しました。
今回、JCB、American Express、Diners Club、Discoverの4ブランドの手数料が引き下げられ、Squareにおけるカード決済は一律2.50%で利用できるようになりました。
『Square(スクエア)』は、売上実績のない個人事業主でも最短即日でカード決済に対応できる手軽さが魅力の決済サービスです。
今回の決済手数料引き下げにより、中小事業者がよりカード決済に対応しやすくなったと言えるでしょう。
『Square(スクエア)』はAndroid端末でもiOS端末でも利用できるため、手持ちのスマホを使えば低コストでカード決済に対応できます。カードリーダーは4980円と低価格なので、導入のハードルが非常に低いことも魅力の一つです。
この機会に『Square(スクエア)』の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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