『VEGA3000』は、世界各国に決済端末を販売している『CASTLES TECHNOLOGY社製』のマルチ決済端末です。
日本国内でも、多くの決済代行会社で提供されておりますが、この記事では『株式会社JMS(ジェイエムエス)』が提供する『VEGA3000』について解説していきます。
JMSが提供する『VEGA3000』とはどんな決済端末?
JMSが提供する『VEGA3000』の最大の特徴は、これ一つで「クレジットカード決済」「電子マネー決済」「QRコード決済」、全44種ものキャッシュレス決済に対応できる点です。
また、JMSでは1店舗につき、1台まで無料提供しております。
JMSでは『モバイル型』と『据え置き型』の2種類を提供
JMSではモバイル型と据え置き型、2種類の『VEGA3000』を提供しており、仕様が若干異なります。
- モバイル型のVEGA3000 Mobile2
- 据え置き型のVEGA3000 Countertop
それぞれのモデルに搭載されている機能と違いを簡単に解説していきます。
モバイル型のVEGA3000 Mobile2
モバイル型の『VEGA3000 Mobile2』は、バッテリー内蔵のため、飲食店の客席での決済など移動が必要な決済シーンでも利用可能です。
『VEGA3000 Mobile2』は、決済に必要な機能が全て備わっているため、店舗側で周辺機器を用意する必要がありません。
JMSでは端末本体を無料提供しているため、導入において店舗側の負担が一切なく、コスト面でも優れた決済端末です。
据え置き型のVEGA3000 Countertop
据え置き型の『VEGA3000 Countertop』は、レジカウンター等に設置して利用する決済端末です。
『VEGA3000 Countertop』は、バッテリーが内蔵されていないため、電源につないだいままでしか使用できません。また、ネット通信は、Wi-FiやLTEなど無線通信には対応しておらず、有線LANで接続する必要があります。
また、コードスキャナが内蔵されていないため、QRコード決済を行う場合はバーコードスキャナを外部接続する必要があります。JMSでは『VEGA3000 Mobile2』同様に、端末自体は無料提供しておりますが、バーコードスキャナは13,750円と有料です。
コスト面、機能性のどちらも『VEGA3000 Mobile2』の方が優れているため、特別な理由がない限りは、『VEGA3000 Mobile2』がおすすめです。
提供事業者の『株式会社JMS(ジェイエムエス)』はどんな会社?
『株式会社JMS(ジェイエムエス)』は、「JCB」の出資により2000年6月に設立した決済代行会社。
現在は、「三菱UFJニコス」「UCカード」を加えた国内大手カード会社3社が出資していることもあり、加盟店からの信頼の声も多く、評判の良い会社です。
提供している決済端末の種類も多く、
- 据置型決済端末「JET-S」
- スマホ連動型決済端末「おてがるPay」
といった『VEGA3000』とはタイプの違う決済端末も取り扱っております。
「VEGA3000」の対象事業者・事業形態・業種
『株式会社JMS(ジェイエムエス)』が提供している決済端末は、原則として営業形態が「店頭販売」のお店が対象です。
事業形態は、「法人」「個人事業主」どちらも対象です。
対象業種は、「飲食店」や「美容院」「小売店」はもちろん、「医療関係」「映画館」「宿泊施設」など、店舗を持つ業種のほとんどが対象です。
万が一、「対象でない場合」は、対象事業者の範囲が広い決済サービス「Square(スクエア)」を利用すると良いでしょう。
【決済方法は全44種】カード決済・電子マネー決済・QRコード決済に対応
『VEGA3000』は、全44種(全8種のカード決済・全16種の電子マネー決済・全20種のQRコード決済)の決済方法に対応しており、対応数は業界最多水準です。
店頭決済における利用者の多いキャッシュレス決済の全てに対応していると言っても過言ではありません。
決済手数料は一律3.24%です。
「カード決済」「電子マネー決済」「QRコード決済」、それぞれの対応決済ブランドと決済手数料について詳しく解説していきます。
【クレジットカード決済(全8種)】~対応ブランドと決済手数料詳細~
対応カード決済一覧 |
---|
Visa 決済手数料3.24% Mastercard 決済手数料3.24% AMEX 決済手数料3.24% JCB 決済手数料3.24% Diners Club 決済手数料3.24% Discover 決済手数料3.24% 銀聯(UNION PAY) 決済手数料3.24% JCB PREMO 決済手数料3.24% |
7種類の国際ブランドに対応しているため、国内・海外発行を問わず、ほぼ全てのカード決済に対応可能です。
「JCB PREMO」はJCBが発行するプリペイドカードです。JCB加盟店では利用することが出来ず、「JCB PREMO加盟店」でのみ利用可能です。
また、「分割払い」「ボーナス払い」等、以下の5種類の支払い方法に対応しております。
- 1回払い
- 2回払い
- 分割払い
- ボーナス一括払い
- リボ払い
他社サービスでは、一括払いしか対応していないものも多く、支払い方法が豊富な点は『VEGA3000』の特徴の一つと言えます。高単価の商品を扱うお店など、分割払いやボーナス払いを求められる機会が多いお店にもおすすめです。
また、少額決済の多いお店向きですが、全ての国際ブランドが「タッチ決済」に対応しております。
「タッチ決済」は、暗証番号の入力やサインといった本人認証が必要ない代わりに、1万円以下の決済時のみ利用することができます。
【電子マネー決済(全16種)】~対応ブランドと決済手数料詳細~
対応電子マネー決済一覧 |
---|
iD 決済手数料3.24% QUICPay 決済手数料3.24% nanaco 決済手数料3.24% WAON 決済手数料3.24% 楽天Edy 決済手数料3.24% 交通系IC 決済手数料3.24% Apple Pay 決済手数料3.24% Google Pay 決済手数料3.24% |
電子マネー決済は、国内主要の16種類に対応しております。
後払い系(iD/QUICPay)、流通系(楽天ペイ/nanaco/WAON)、交通系(Suica等)、全てに対応している決済サービスは少ないため、電子マネー決済に力を入れたいお店にもおすすめです。
【QRコード決済(全20種)】~対応ブランドと決済手数料詳細~
対応QRコード決済一覧 |
---|
楽天ペイ 決済手数料3.24% PayPay 決済手数料3.24% d払い 決済手数料3.24% au PAY 決済手数料3.24% SmartCode 決済手数料3.24% Alipay 決済手数料3.24% WeChat Pay 決済手数料3.24% |
QRコード決済は、国内向け17種+外国人向け3種に対応しております。
決済方式は、お客様がスマホアプリ上から提示したコードを読み取って決済するストアスキャン方式です。
以前までは、国内シェアの大きい『PayPay』『楽天ペイ』『d払い』の3つに対応しておりませんでしたが、2022年4月15日より対応可能になりました。
希望店舗は、J-Debit(ジェイデビット)やギフトカードにも対応可能!
クレジットカード・電子マネー決済以外にも、希望店舗は、「J-Debit(ジェイデビット)」「ギフトカード」に対応可能です。
それぞれの決済方法について解説していきます。
J-Debit(ジェイデビット)とは?
J-Debit(ジェイデビット)は、金融機関のキャッシュカードで決済ができるサービスです。
デビットカード機能が付帯されている必要はなく、「J-Debit(ジェイデビット」に対応している金融機関のキャッシュカードをカードリーダーで読み取ることで、口座残高から即時引き落としされます。
対応している金融機関は約2600件ほどでメガバンクからネット銀行、地方銀行、信用金庫まで幅広い金融機関のキャッシュカードで利用できます。
ギフトカードとは?
全国で100万店舗以上で使えるJCBギフトカードなど3種類のギフトカードに対応することができます。
対応しているギフトカードは以下の3種。
- JCBギフトカード
- 三菱UFJニコスギフトカード
- UCギフトカード
ギフトカードの処理は、『VEGA3000』で行うわけではなく、お客から受け取ったギフトカードを売上集計表とともにJMSへ郵送する必要があります。
「VEGA3000」の料金~導入費用・入金手数料など決済手数料以外は全て無料~
決済手数料 | 3.24% |
---|---|
導入費用 | 無料 ※VEGA3000 CountertopでQR決済に対応する場合は別途「バーコードスキャナ代:13,750円」 |
月額固定費 | 無料 ※LTE通信の場合は別途「SIM利用料:693円/月」 |
入金手数料(振込手数料) | 無料 |
解約金 | 無料 |
『VEGA3000』は、導入費用から月額固定費、入金手数料まで全て無料、決済手数料以外の費用は掛かりません。
ただし、「店舗にWi-Fi環境がない場合」や「屋外で使用する場合」など、LTE通信で利用する場合は、別途、専用SIMカードの契約(693円/月)が必要です。
また、据え置き型のVEGA3000 CountertopでQRコード決済を行う場合は、バーコードスキャナを13,750円で申し込む必要があります。
導入費用をかけたくない場合は、モバイル型のVEGA3000 Mobile2の導入がおすすめです。
「VEGA3000」の入金サイクルは「月2回or月6回」
『VEGA3000』で決済した売上は、後日、指定口座に入金されます。
入金サイクルは、「月2回」または「月6回」から選択可能です。
どちらも入金手数料が無料です。
特別な理由がない限りは、現金化までのスピードが早い「月6回」での利用がおすすめです。
それぞれの入金サイクル詳細は以下の通り。
入金サイクル:月2回
決済日 | 入金日 |
---|---|
1日~15日 | 当月末日 |
16日~末日 | 翌月15日 |
入金サイクル:月6回
決済日 | 入金日 |
---|---|
1日~5日 | 当月10日 |
6日~10日 | 当月15日 |
11日~15日 | 当月20日 |
16日~20日 | 当月25日 |
21日~25日 | 当月末日 |
26日~末日 | 翌月5日 |
入金サイクル:「2回払い」「ボーナス1回払い」分
「2回払い」「ボーナス1回払い」での決済分は、以下のスケジュールでの入金となります。
決済方法 | 決済日 | 入金日 |
---|---|---|
カード決済(2回払い) | 毎月15日 | 翌月末日 |
カード決済(ボーナス一括払い) | 12月16日~翌年6月15日 | 8月15日 |
カード決済(ボーナス一括払い) | 7月16日~11月15日 | 翌年1月15日 |
申し込みから審査・導入までに掛かる期間は約4週間
『VEGA3000』導入の流れは以下の通り。
- 【STEP1】申し込み手続き
- 【STEP2】各決済ブランドの審査
- 【STEP3】決済端末の受け取り・初期設定
申し込みから約4週間程度で、店舗に決済端末が届きます。
各【STEP】の詳細は以下の通りです。
【STEP1】公式サイトから申し込み手続き
申し込みに必要な作業は、
- 事業者情報の入力
- 必要書類(1~2点)の提出
と非常に簡単です。
必要書類は、「法人=印鑑証明書」「個人事業主=本人確認書類」に加え、一部業種は「営業許可証」の提出を求められます。
【STEP2】各決済ブランドの審査
申し込み後、各決済ブランドの審査が行われます。
クレジットカード・電子マネーの決済ブランドの審査完了後に、決済端末の配送手続きが行われます。
ただし、QRコード決済は他の決済方法に比べて審査が掛かるため、端末受け取り時点では利用できない場合があります。
導入が早い他社サービスでは、審査が早い決済ブランド(VISA/Mastercard®)の審査完了次第、決済端末を配送し、審査が完了したものから順次利用できる形を取っております。
- Square(スクエア)…申し込みから最短当日
- STORES 決済 (旧:Coiney)…申し込みから最短3営業日
カード決済だけでもすぐに対応したい場合は、申し込み直後から利用可能な「Square(スクエア)」の利用がおすすめです。
【申込無料】審査結果がすぐわかる!
【STEP3】決済端末の受け取り・初期設定
全ての決済ブランドの審査後に、『VEGA3000』が店舗宛てに配送されます。
到着後は、初期設定が完了した直後から決済可能です。
QRコード決済は、審査が完了次第、順次決済ができるようになります。
サポート対応~初めてのキャッシュレス導入でも安心の手厚いサポート~
『VEGA3000』を提供する『株式会社JMS(ジェイエムエス)』は、20年以上に渡って決済代行サービスを提供してきた経験から、サポートに非常に力を入れております。
ここでは「サポートの特徴」と「対応力が高い」2つの理由を解説していきます。
対面での訪問サポートと地域ごとのコールセンター
全国主要8都市に営業拠点を構えることで、全国の加盟店に対して、手厚いサポートを提供できる体制を整えております。
他社サービスでは、電話やメール、チャットのみでのサポートが多い中、対面でしか解決できないトラブル時には、JMSの営業社員が店舗を訪問してくれます。
また、緊急時のトラブルにも安心な「専用デスク(コールセンター)」を地域ごとに置いているため、混線して電話が繋がらないといったこともほとんどありません。
決済代行会社を挟まないため、入金やお問合せも一本化
『株式会社JMS(ジェイエムエス)』が提供する決済サービスは、他の決済代行会社を挟まないため、問い合わせに対する回答もスピーディです。
「加盟店」⇒「JMS」
他社サービスの場合、他の決済代行会社が間に入っていることも少なくありません。
具体例を挙げると、以下の通り。
「加盟店」⇒「Airペイ」⇒「ベリトランス株式会社(決済代行会社)」
他の決済代行会社が挟む場合、問い合わせへの回答やトラブルが起きた際の問題解決に時間が掛かってしまいます。
私が過去にAirペイサポートに「キャッシュレス消費者還元事業」の審査状況を確認した際、
「Airペイサポートでは詳細はわからないのでベリトランス株式会社に問い合わせしてほしい」
とたらいまわしにされてしまったことがあります。
『株式会社JMS(ジェイエムエス)』であれば、「決済端末を利用していく上での疑問」や「トラブル発生時の対応」に不安を感じる方でも安心です。
「VEGA3000」にデメリットはある?
『VEGA3000』は申込みから導入まで約4週間ほど時間が掛かる点を除いて、致命的なデメリットはありません。
ここでは、「対応していない機能」や「利用環境によってはデメリットに感じる」2つの点を解説していきます。
POSレジや会計ソフトなど外部サービスとの連携には非対応
『VEGA3000』は、外部サービスとの連携に対応しておりません。
POSレジと連携可能な決済端末の場合、「レジ上の会計情報」と「決済端末上の決済情報」が相互連動するため、決済額の誤りなど細かいミスが起きづらくなります。
とはいえ、POSレジ連携可能な決済端末であっても、お店で使っているPOSレジとの連携に対応していなければ意味がありません。
過去に私が勤めていた飲食店では、この連携機能を利用せずに使用しておりましたが、そこまで不便に感じたことはありません。
会計ソフトとの連携は経理処理を行う際に便利ですが、POSレジが連携対応していることが多いため、そこまで重視する必要はないでしょう。
外部サービスとの連携に対応している決済端末をお探しの方は以下の記事をご覧ください。
Wi-Fi環境がない場合、LTEプランの契約が必要
モバイル型の『VEGA3000 Mobile2』は、「お店にWi-Fi環境がない」「屋外で使用する」といった場合には、LTEプランの契約が必要です。
LTEプランを利用する場合は、SIM利用料として「月額693円(税込)」の通信費が掛かります。
LTEプランを契約せずに、手持ちをスマホとテザリングして通信する方法もありますが、その場合は、スマホ連動型の決済端末である「STORES 決済 (旧:Coiney)」や「Square(スクエア)」の方が使い勝手は良いでしょう。
ちなみに、据え置き型の『VEGA3000 Countertop』は、有線LANを接続して可能ですが、Wi-Fi等の無線通信ができません。
【まとめ】「VEGA3000」はこんな事業者におすすめ
- 初めてキャッシュレス決済を導入する方
- 導入費用がネックで「一体型決済端末」を諦めていた方
- キャッシュレス決済専用の端末が欲しい方
- カード決済・電子マネー決済に力を入れたい方
以上、JMSが提供するマルチ決済端末『VEGA3000』について解説してみました。
『VEGA3000』を他の決済代行会社で申し込むと>6万円~7万円程度、導入費用が掛かることも考慮すると非常にお得です。
しかし、最近では『VEGA3000』より機能性が高く、決済手数料が安価な決済サービス『stera pack 』が存在します。これからキャッシュレス導入をするのであれば『stera pack 』がおすすめです。
コメント