食べログの点数操作疑惑など、グルメサイトの信頼性に疑問を抱くようなニュースも取り沙汰されている今日このごろ。
グルメサイトの情報を信じて来店したけど、写真と全く違うし、サービスも最悪!なんて経験された方もいるのではないでしょうか。
飲食業界に7年以上携わり、主にWEB集客を行ってきた私がグルメサイトの中でも信頼できるサイトは存在するのか、そもそもグルメサイトの信頼性はどうしてここまで低くなってしまったのか、徹底的に解説していきます。
信頼できるグルメサイトは存在するのか
これに関しては難しい疑問で、グルメサイト自体はあくまで情報発信の場を提供しているだけです。
というのも、グルメサイトの多くは店舗側が自由にページ編集を行うことが出来るため、お店にとって都合の良い情報しか掲載されません。
例えば、ツイッターの情報は信用できるかというと結局のところ、投稿者が真実を投稿しているとは限りませんよね?
グルメサイトも同様で、例えばお店側が実物より盛られた写真を掲載しているケースも少なくありません。
しっかりとグルメサイト側が調査しろ、と言いたい気持ちはわかりますが、掲載している店舗数が非常に多く、実際の商品と掲載されている写真の整合性をすべて確認するのは非常に難しいのです。
そのため、信頼できるグルメサイトを見極めるには、
掲載しているお店をしっかりと選定を行っているメディアであることが非常に重要です。
掲載料に応じて掲載順位が決まるグルメサイト
多くのグルメサイトは有料掲載を行うことで、ユーザーの目に触れやすくなる仕様です。
特にガイド型と言われる「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」のような媒体は、有料掲載費用が高額です。
対して、口コミ型の「食べログ」は有料掲載を行うことで優先表示される一方で、口コミ件数・点数に応じて露出が増えるといった第三者目線での評価を基に露出が増える仕様です。
こうした違いからガイド型である「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」はチェーン店など資本力のあるお店、集客の困っているお店が優先表示されやすいわけです。
この点だけを比較すると、美味しいお店や人気店など信頼性では口コミ型である「食べログ」が高いと言えるでしょう。
食べログの口コミ・点数は信頼性がないのか?
近年「点数操作疑惑」を皮切りに食べログは信頼できないといった声が多くきくようになりました。
これは食べログ内で付けられる点数の評価基準の不透明性が大きく影響しています。
食べログの口コミは、投稿者全ての評価が平等に反映されるわけではなく、投稿者ごとに過去の口コミ投稿数や口コミ内容に応じて影響力が異なるわけです。
なぜ、このような仕様になってしまったかというと、過去にヤフーで提供されていたヤフーロコなど、様々なサービスでサクラ行為が横行していたためです。
「誰もが口コミを投稿できる=信頼性の低い口コミも多い」、こういった状況であったことから食べログはユーザーを評価する独自の基準を設け、口コミの質にこだわるようになりました。
しかし、影響力を持った人間が飲食店から金銭を受諾して口コミを行うといった不正行為を行うようになってしまったのです。
過去に、私もとある飲食法人で高級店を展開する際に、食べログレビュアと呼ばれる影響力のある人間と接触し、口コミの依頼を行った経験があります。
今から5年ほど前ですが、1件当たり3万円~10万円。こうした影響力のレビュアを取りまとめている会社も存在します。
めちゃくちゃ高いように感じますが、食べログの集客力は絶大で3.5点以上点数が付けば、数か月で回収できてしまうほど、集客が出来てしまうのです。
また、一度点数が付いてしまえば、継続的に集客出来ることからホットペッパーグルメやぐるなびといったサイトに年間何百万円も支払うより費用対効果が高いのです。
食べログはグルメサイトの中でも最も利用者が多いメディアであり、人が集まることでそのメディアを悪用する人も多くいます。
もちろん、食べログ側としても対策をしており、点数の変動などはこういった不正を排除するために日々、評点基準を改めているわけです。
「有料掲載をしないから点数が下がった」という話は、こういった評点基準の変更とタイミングが重なってしまったものである可能性が高いです。
食べログの信頼性が下がりつつのは、こうした外的な要因によるものが非常に多い現状です。
とはいえ、こうした食べログとサクラ行為を行う人々はイタチゴッコであり、無くならないのが現状です。
口コミサイトは法的な観点から悪い口コミは削除される
グルメサイトの口コミ機能は基本的には良い口コミしか投稿できません。
これは飲食店側から訴訟を起こされるリスクを回避するためです。
本来、お店の良し悪しを判断するためには必要だと思いますが、悪い口コミが事実であるか判断することが難しいことから基本的には悪い口コミは削除するといった方針であることが一般的です。
近年、グーグルが力を入れているマップ上の口コミは信頼できるのか
グルメサイトの信頼性に疑問の目が向けられている中で、注目されているグーグルマップ上の店舗情報。
この情報が信頼できるのかというと、一定以上の口コミ件数が入っていれば信頼できるといえるでしょう。
グーグル上の口コミにおける評点基準は、すべての口コミの平均です。
口コミの内容も食べログに比べ、良いことだけでなく悪いことも投稿できます。
また、点数のみをつけるといったことも可能です。
特定の投稿者に依存しない反面、店舗関係者、知人による口コミも容易に行うことが出来る点がデメリットです。
グーグル上での口コミの場合、単純に点数だけでなく、口コミの内容まで目を通しておくと良いでしょう。
「飲み物の提供に30分以上かかった」「店回りが掃除されておらず不衛生」など、飲食店としてあからさまにNGであるような口コミが1件でもある場合には、悪質なお店が偽装していることが考えられます。
「口コミの質を重視する食べログ」と「口コミの量を重視するグーグル」、この2つのサービスを上手く使い分けることで、はずれの飲食店を避けられる可能性は上がります。
一休.comやオズモールは独自の掲載規定を設けているため信頼度が高い
一休.comやオズモールの2媒体は、メディアのコンセプトに沿ったお店のみを掲載しております。
例えば、一休.comではハイランクユーザーをターゲットにしていることからホテルレストランや高級店しか掲載することはできません。
掲載にあたって、メディアに沿った飲食店であるか、悪質な営業を行っていないか、など徹底した審査を行っています。
信頼性が高いことは間違いありませんが、掲載している店舗はメディアのコンセプトにあったお店が基本であることから掲載してある店舗数が少ないことがデメリットです。
私の場合、接待・会食で利用するお店を予約する際は、一休.comを利用しますが、過去にはずれだと感じたお店にあたったことはありません。
お店選びの際には一つの情報に依存しない
グルメサイトやサービスによって掲載情報、口コミなどそれぞれ持つ特徴が異なります。
そのため、それぞれの情報源は誰が発信しているのか、
また、グルメサイトの特性を知ることが大切です。
私が飲食店を探す際には、ぐるなび、ホットペッパーといったお店側が発信した情報しか確認できない媒体は使いません。
気軽に使うようなお店であればグーグルで検索をかけ、マップ上からピックアップして食べログ、レッティの情報を確認して判断すると良いでしょう。
気になるお店であれば、SNSをチェックしてお店側から情報発信されているか、他のユーザーがSNS上で情報発信していないか、などもチェックすることもあります。
個人的な話ですが、安さをウリにしているお店は、それ以外の価値を提供できていないと考えているため、基本的にはいきません。
ぼったくり居酒屋のように悪意があって誇大広告を行っているようなお店の特徴は以下の記事にまとめてますので、興味がある方はご参照ください。
グルメサイトの情報と事実が異なるお店に来店してしまった場合の対処法
明らかに事実と異なる情報を掲載しているような悪質なお店を使ってしまった場合は、グルメサイト側へクレームを入れましょう。
この際、事実確認が出来る写真や動画、レシートなどはしっかり保管しておきましょう。
全国で何万と飲食店を掲載しているグルメサイトですが、顧客からのクレームが入った場合は、店舗へ事実確認や上方修正を指摘してくれます。
悪質な場合は掲載停止といったケースもあります。
悪質な飲食店の集客経路はほとんどがグルメサイトなので、掲載停止になってしまった場合の損失は非常に大きいのです。
まとめ
飲食店の良し悪しは人によるところが多いと思います。
料理の味付けにしても、お酒を飲む人なら濃い味付けのお店が好きでしょうし、グルメな人なのかそうでないかなどなど。。。
そのため、インターネット上だけで自分好みのお店を確実に見つけるのは難しいです。
とはいえ、飲食店としてどうなの?というようなお店やぼったくり居酒屋のような悪質なお店を回避するくらいは出来るでしょう。
信頼できるグルメサイトというよりは、信頼できるお店を見極めるといった考えで飲食店を探すことをおすすめします。
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